
<松尾副院長の第2回こどもの目のはなし>
学校での視力検査(3.7.0 方式)
3.7.0方式による視力の分類
どうしてこのような方式に変わったのでしょうか。
■0.3 0.7 1.0 の3視標のみで視力検査を行うことになった理由
1. 学校での視力検査の目的は黒板の文字が見えているか、学業に差し支えないかを判断するためです。
視力の判断基準
2. 視力測定が能率良く行えます。
3. 視力の細かい変動に子供たちがこだわらなくなります。
(学童の視力は変動が大きく、特に視力低下が始まると測るたびに裸眼視力は動揺するといってもよく、0.1きざみで細かく測るのは あまり意味がないといえます。また近視の人が目を細めると3-4段階は良く見えるようになります。)
4. 自動車の普通免許の視力基準も片目0.3以上、両目で0.7以上となっているように、日本では社会的にも0.3と0.7が重視されています。
■どの程度の視力で眼科受診が必要か
黒板の文字を見るのに、本当に支障があり緊急に受診を要するのは0.3未満(D判定)の子供です。この視力であれば、本人が見えるといっても一度は必ず検査をしておくべきで、近視が進行しているだけなのか、目の病気がないかを急いで診てもらう必要があります。
ただ小学校低学年の子供たちでは、0.7以下(B・C・D判定)でも遠視などによる弱視の危険性があります。高学年で治療しても視力は良くならないので、眼科受診をお勧めします。
学校検診の視力測定は、眼科診療所におけるものとは目的が違います。3.7.0 方式による視力測定は、スクリーニングの目的にかなった合理的な方法です。
視力低下がわかった場合は、単なる近視なのか、強い遠視や乱視のための弱視ではないか、眼鏡をかける段階ではないか、その他眼の病気がないかを眼科で調べてもらってください。
1998.6月 副院長 松尾 雅子